2022年に書いたもの総括

 さて今年書いたものの振り返りをしますわよ!って支部を開いたら全然書いてなくて笑っちゃいました。忙しかったわね2022年…
 何よりも2021年に書きたい解釈はだいたい書いてしまってあとは本誌の進展待ちかなみたいなところにパチンコ術式とか直哉とか河童とか出てきて虎杖と伏黒もなんか一瞬映ったなアッ華さんこんにちはくらいの進み具合だったのでいや困っちゃいますね。死滅回游、めんそ〜れ!(するな)
 五伏CPものは2021年に心ゆくまで書けたので2022年は好きなものを好き勝手書くぞ!みたいな気持ちがあったように思います。たぶん年末年始の本誌が麗美ちゃんとレジィvs.伏黒のところだったんですよね。それでまだ本誌に出てもいない津美紀解釈を拗らせた良い一年になりました。

2/2『本当はいい子じゃない津美紀の話』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16926792
 誰が何と考察しようと津美紀は呪物受肉じゃなくて元来術式持ちの脳構造不適のほうなんだ!という解釈を拗らせに拗らせて殴り書きしたやつです。ご覧ください、冒頭から構成の荒さが目立っていますね。これはろくにあらすじも練らずに書きたい解釈をぶちまけたときに見られるものです。
 本業がそこそこ年季の入り始めた型月のオタクなので、これを書いていたときはAimer『I beg you』を鼻歌にしていたと思います。でも津美紀を間桐桜にはしたくないんだ。これはサビです。

2/19『わたしが一番きれいだったとき』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17044919
 楽しい企画に参加させていただきました!企画詳細が出て題材何にしよっかなー、と小学校国語の指導要領一覧を眺めても全く決まらず、いや動物系のメジャーどころは絶対被るよなあとか実は小学校の国語はよく知らんのよなとか何とかいろいろあったのですが、最終的に古い記憶を頼りに茨木のりこになりました。小学生フシメグで可愛い話を書くつもりが、冒頭を書きつつ念のためと思って調べたら中学生の教材でした。そらそうね。傷が浅いうちに気づけてよかったです。
 ちなみに津美紀が最後に暗唱した一節は『男たちは挙手の礼しか知らなくて きれいな眼差だけを残して皆去っていった』のところです。伏黒姉弟喧嘩に挟まれてたじたじの五条が書けて楽しかったです。支部に上げるときにこれはタグ付けどうしようと思ったのですが、これ以降書いたものも全部そんな感じになっていったので、たぶん今年はそういう年だったんだと思います。
 実は題材が何も思い浮かばなければ長田弘の『原っぱ』にするつもりでした。元の詩が好きなだけで構成は何も考えていなかったので、もし『原っぱ』を選んでいたら随分と話を捻り出すのに苦労しただろうと思います。
 好きな詩なのでついでに読んでいってください。勝手に載っけていいのかちょっと微妙だなと思ったのですが、ググっても本文丸ごと出てくるので今回は誤差ということで。

『原っぱ』 長田弘

原っぱには、何もなかった。ブランコも、遊動円木もなかった。ベンチもなかった。一本の木もなかったから、 木蔭もなかった。激しい雨が降ると、そこにもここにも、おおきな水溜まりができた。原っぱのへりは、いつもぼうぼうの草むらだった。きみがはじめてトカゲをみたのは、原っぱの草むらだ。はじめてカミキリムシをつかまえたのも、きみは原っぱで、自転車に乗ることをおぼえた。野球をおぼえた。はじめて口惜し泣きした。春に、タンポポがいっせいに空飛ぶのをみたのも、夏に、はじめてアンタレスという名の星をおぼえたのも、原っぱだ。冬の風にはじめて大凧 を揚げたのも、原っぱは、いまはもうなくなってしまった。
原っぱには、何もなかったのだ。けれども、誰のものでもなかった何もない原っぱには、ほかのどこにもないものがあった。きみの自由が。

 これを選んでいたらたぶん五伏の話を書いていました。わかる、って思ってもらえたら私がこっそりガッツポーズをします。

3/6『祓本がチン以下略云々』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17141773
 これは触れんでいいでしょ。無かったことになってます。書いてて楽しかったけど政治的にも時事的にも下ネタ的にも大丈夫か…?みたいな気持ちと五分五分五分五分の元気満点200%だったのでいっぱい笑ってもらえてよかったです。

5/23『プロポーズの話』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17646981
 こちらも企画参加のお話で、結婚?する?五と伏?とあれこれ考えた末に出てきたものでした。当初は紙媒体アンソロの想定だったので、もう少し短くなる予定でした(3000字くらいで申告してた気がしますが、自分の中で想定してただけだったかも。長くなると迷惑がかかってしまうので是が非でも3000字以内に収めるつもりでした)。ウェブ投稿になったのでやったぜまあいいやと思って細部をぺたぺた増やしていったら一万字超えちゃいました。文字書きあるあるですね。
 いや違うな思い出した。もともと骨子部分(五伏籍入れ)は2021年末に伏誕を祝おうと思って書いていた話だったのですが、恵が「こんな形にこだわって何の意味があるんですか?」ってサプライズ入籍当日に役所の前で五(事前に結婚云々の話をしたら恵が逃げると思ったので頭出しすらしないまま旅行者でも婚姻証明みたいなのを発行してくれるところに海外旅行と称して連れていった)に喧嘩ふっかけ始めたあたりでこれ長くなりそうだし別に海外舞台にせんでもよかったなと嫌になっちゃって没った話があったので、海外で形だけの結婚云々はそこからのサルベージです。フシメグは靡かずつんつんしていたほうが好きだけどさすがに尖りすぎたわね、というあれです。プロット立てずに行き当たりばったりで書くからこうなるのよ。

9/12『伏黒家絵日記生産コンベアの話』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18338086
 投稿日的にたぶん一年でも一番の繁忙期がぶち当たっていた時期なのでなんでこんなときに二つも小説投稿しているのか全然記憶にないし気が狂っていたんだろうと思います。
 保護者なりたてのまだまだ青い五条が書けて楽しかったです。呟いてから書き上げるまでがめちゃくちゃ早かったやつなので正気じゃあないですね。
 夏休みを伏黒ハイツで過ごす五条の概念は、まだ表に出していない(出せていない)別作品からのサルベージでした。なので当然のように我が物顔で畳に寝そべりジャンプを読む五条がいました。調べたら2009/08/31はちょうど月曜日だったので、五条にはジャンプを読ませました。当時の本誌の掲載内容については、ジャンプ感想を毎週載せているブログをいくつか参考にさせていただきました。リリエンタール第一話の載った本誌、私も読んでたな……。

9/13『津美紀とパフェを食べにいく話』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18346966
 下書きを見返したら2022/1/27がノート作成日になっていました。確か数日でほぼ大枠を書き上げたところで津美紀の夢小説なんて私以外誰が読むんじゃいとしばらくお蔵入りしていたやつです。閲覧数ふた桁いけばいいほうくらいの覚悟をしつつも結局ここまで書いたら書き上げないのもったいないな精神と、何よりも本誌で正史が確定してしまう前にひと祈りしておきたいと思って頑張って仕上げたのですが、肝心の本誌がいっこうに来ませんね。おかしいなあ。
 どこかにいたかもしれない、何の特殊能力も持たない、名前すらない同級生から見た伏黒津美紀とその弟のお話でした。例に漏れず思いのほか長くなる字書きあるあるが炸裂してしまったのですが、お付き合いいただき誠にありがとうございました!
 これは元ネタもパロディも何もないのであんまり言及することがないのですが、津美紀をバスケ部にしたのは何となく正史ではバレー部かバド部かなと思ったからで、避けられそうな交通事故は避けておこうみたいなあれです。これでバスケ部だったら桜の木の下に埋めてもらっても構わないよ!でもたぶんバレー部だと思う!それか文化系なら書道部!
 津美紀は芯が強そうだし何やかんや気も強そうだし、家庭環境さえ許せばがっつり体育会系の運動部に入っていたと思うんですよね。肝試しに誘ってくれるような後輩とも交流があるみたいだったし。ちなみに作中の藤沼とその弟は原作八十八橋で出てきた子たちです。
 この前『魔法使いの夜』というノベルゲーの家庭用ゲーム機版が発売されたのでいそいそとやり直していたのですが、序盤の学校生活シーンの会話がボイス付きだとどうしても作りもの感のある青春になってしまっていて悲しいなあと思いつつこのパフェ話を読み返したらボイスも付いてないのにハリボテ青春じゃ〜んとなりました。キラキラ感を出そうとしているのがところどころ鼻につくわね。反省しました。
 まほよ関連でついでに思い出したのですが、主人公の姉が芸術系の大学云々のところは青子橙子を何となく思い浮かべていました。それゆえの姉貴呼びでした。きっとまほよアニメ化が決まって浮かれていたんだと思います。あとは「高専」と響きを似せるために主人公の進路を工専にしようと思ったのですが、もう工専という言い方はしないそうです。またひとつ賢くなりました。
 もともとこっちを先に書いていたところに『わたしが一番きれいだったとき』をゼロから書き上げてパフェのほうを暫定没にしたので、日常ががらがらと崩れ落ちて非日常と入れ替わる、似たような構成になってしまいました。まあパフェ没にするならこっちを回游時空で締めるか、と思ったような記憶があります。結局両方とも同じような場面転換になってしまったのですが、ちゃんと書き上げたのでオールオッケーです。

9/17五伏ワンドロ『匂い』
https://twitter.com/nei_nei_ca/status/1571207487679864833?s=46&t=szgZZP-fDemAQIHqFVLlJg
 小説ふたつと言ったけれどこれもこの時期に書いていました。手持ちがちょうど落ち着いて暇だったんですかね。
 これは作中で出した料理の元ネタとして参考にしたレシピが美味しいので投稿するときにリンク貼ろ、と思っていたら無くしてぐぬぬと思っていたのですが、この前また出てきたので貼っておきます。細かいことを気にせずに適当に野菜と肉を突っ込んで想定の5倍くらいの胡椒をかけると良いです。胡椒はあればあるほどいいですからね。馬鹿みたいに辛くなります。
https://oceans-nadia.com/user/22780/recipe/177292
 今改めてレシピを読み返したら作中の手順あんまり合ってなかったな…。まあそういうこともありますね。ちなみにうどんは冷凍よりちゃんと茹でたほうがおいしいです。それはそう。
 実はこれの続編が半分くらい書き上がっているのですが、仕上げるにはもう半分も書かなきゃいけないので道のりは長いです。というよりプロットが定まらないまま半ばくらいまで書いている一番ダメなパターンなので、工数としてはまだ半分以上残っているまさに一番ダメなやつですね。本当は続きが書けてからどこかしらに収録しようと思っていたのでまだまとめていなかったと思いますが、もしかしたらサイトには先に上げていたかもしれないです。サイトもそろそろ三ヶ月以上未更新の広告が出ている気がして怖いなと思って最近確認できていないので、年は跨ぎますが近日中にどうにかします。

 それでは本年も大変お世話になりました。来年こそ五条も津美紀も(箱から/本誌に)出てくるといいですね!と呑気なことを言って締めようとしたのですが、連載あと一年くらいらしいので、きっと否が応でも出てきますよね。津美紀が出てきたら「津美紀だよ!禪院集合!」とか何とか言ってスペース開いていただければ飛んでいくのでよろしくお願いします。あとアニメ2期直前は新情報が出るたびに情緒が振り切れて死んでいると思います。高専五条が一番好きです。よろしくお願いします。
 良いお年をお迎えください。